【行政書士が解説】休眠会社とは?メリット・デメリットと放置した場合のリスクを徹底解説
会社を設立したものの、事業を行わなくなり、そのままになっている会社は意外と多くあります。
このような会社は一般的に 「休眠会社」 と呼ばれます。
しかし、休眠会社は単に「活動していない会社」というだけではなく、
法務や税務の観点から注意すべき点が多いのが特徴です。
本記事では、休眠会社の意味、メリット・デメリット、放置した場合のリスク、そして適切な対応方法について解説します。
休眠会社とは?
休眠会社とは、事業活動を行っていない会社のことを指します。
法律上、明確な定義はありませんが、一般的には次のような状態の会社を指します。
- 事業を行っていない
- 売上がない
- 取引がない
- 実質的に活動していない
つまり、会社として存在はしているが、事業を停止している状態です。
なお、法人登記が残っている限り、その会社は法的には存続しています。
休眠会社の主なパターン
休眠会社になる理由には、次のようなケースがあります。
- 事業がうまくいかず停止した
- 起業したが別事業へ移行した
- 法人化したが事業を開始しなかった
- 将来のために会社を残している
- 許認可維持のため会社を残している
実際には、「廃業手続きをしていない会社」=休眠会社というケースが多く見られます。
休眠会社のメリット
一見すると意味がないように思える休眠会社ですが、実はメリットも存在します。
①会社をすぐに再開できる
会社を解散すると再度会社を設立する必要があります。
しかし休眠会社であれば
- 登記
- 定款
- 法人格
が残っているため、すぐに事業を再開できます。
②会社設立の手間や費用を節約できる
会社を設立する場合
- 株式会社:約20万円
- 合同会社:約6万円
程度の費用がかかります。
休眠会社なら新規設立の必要がないため、再開コストを抑えることができます。
③法人格を維持できる
法人名義の
- 契約
- 商標
- 口座
などを残しておきたい場合には、会社を休眠状態にしておくことで維持できます。
休眠会社のデメリット
一方で、休眠会社には注意すべき点もあります。
①税務申告の義務は残る
事業をしていなくても、会社が存在する限り
- 法人税
- 法人住民税
- 事業税
などの申告義務があります。
特に注意が必要なのが 法人住民税の均等割です。
多くの自治体では
年間 約7万円程度
の税金が発生する可能性があります。
つまり、売上ゼロでも税金がかかる場合があります。
②手続きを放置すると会社が解散される可能性
株式会社の場合、
最後の登記から12年間変更登記がない場合
法務局によって
**「みなし解散」**されることがあります。
この制度は、実質的に活動していない会社を整理するためのものです。
③社会的信用の問題
長期間活動していない会社は
- 銀行口座の利用
- 融資
- 取引先との契約
などの面で信用上の問題が生じることがあります。
休眠会社にする場合の適切な手続き
休眠会社にする場合は、以下の手続きを行うことが望ましいです。
税務署への届出
- 異動届出書
- 休業届
都道府県・市区町村への届出
- 休業届
これにより、自治体によっては
法人住民税の均等割が免除される場合があります。
※自治体によって取り扱いが異なるため注意が必要です。
休眠会社を続けるか、解散するか
休眠会社をどうするべきかは、次のポイントで判断します。
休眠のまま残すべきケース
- 将来事業を再開する予定がある
- 許認可を維持したい
- 会社名を残したい
解散した方がよいケース
- 今後事業予定がない
- 税金や手続き負担を減らしたい
- 相続・事業承継の整理をしたい
会社を完全に終了する場合は
解散 → 清算結了
という手続きが必要になります。
まとめ
休眠会社とは、会社としては存続しているが事業活動を行っていない会社です。
メリットとデメリットをまとめると以下の通りです。
メリット
- すぐに事業を再開できる
- 設立費用が不要
- 法人格を維持できる
デメリット
- 税務申告義務がある
- 法人住民税がかかる場合がある
- 長期間放置するとみなし解散の可能性
休眠会社をどう扱うかは、
将来の事業計画・税金・事業承継などを総合的に判断する必要があります。
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