許可・認可・特許の違いとは?意味・具体例をわかりやすく解説【行政手続きの基礎知識】
事業を始める際や新しいサービスを展開する際に、
「許可が必要です」「認可を受けてください」「特許は取っていますか?」
といった言葉を耳にすることは多いのではないでしょうか。
しかし、「許可」「認可」「特許」の違いを正確に説明できる方は意外と少ないのが実情です。
この記事では、
- 許可・認可・特許の意味の違い
- それぞれが必要となる具体例
- 行政手続きとの関係
- 事業者が注意すべきポイント
を、専門知識がない方にもわかりやすく解説します。
許可・認可・特許の違いを一言でいうと
まずは、違いをシンプルに整理します。
| 用語 | 簡単な意味 | 誰が出す? |
|---|---|---|
| 許可 | 原則禁止されている行為を特別に認める | 行政庁 |
| 認可 | 当事者の行為を有効にするための承認 | 行政庁 |
| 特許 | 発明を独占的に使う権利 | 特許庁 |
それぞれ性質がまったく異なる制度であることがポイントです。
許可とは?【原則禁止 → 例外的にOK】
許可の意味
許可とは、
法律上、原則として禁止されている行為について、一定の要件を満たした場合にのみ、行政が特別に認めること
をいいます。
許可の特徴
- 許可がなければ行為そのものが違法
- 無許可営業は処罰の対象になることが多い
- 厳格な審査が行われる
許可が必要な具体例
- 建設業許可
- 産業廃棄物収集運搬業許可
- 風俗営業許可
- 飲食店営業許可
- 古物商許可
たとえば、建設業は、許可を受けずに一定規模以上の工事を請け負うと違法になります。
👉 「許可=やってはいけないことを、条件付きでやってよい」
認可とは?【当事者の行為を成立させる承認】
認可の意味
認可とは、
当事者が行った(または行おうとしている)行為について、行政が承認することで、その行為が法的に有効になる
という制度です。
許可との違い
- 認可がなくても申請や契約自体はできる
- ただし、認可がなければ効力が発生しない
認可の具体例
- 医療法人の設立認可
- 学校法人の設立認可
- NPO法人の設立認証(※実務上は認可と同様に扱われることが多い)
たとえば、法人設立認可は、設立行為自体は行えても、
認可がなければ法人として成立しません。
👉 「認可=当事者の行為にお墨付きを与える」
特許とは?【行政許可ではなく“権利”】
特許の意味
特許とは、
発明について、一定期間、独占的に実施できる権利
のことをいいます。
許可・認可との決定的な違い
- 行政行為ではない
- 事業を始めるための条件ではない
- 知的財産権の一種
特許の具体例
- 新しい製造方法
- 独自の機械構造
- 技術的なアルゴリズム
たとえば、特許を持っていなくても事業はできますが、
特許を取得すれば他人に真似されるのを防ぐことが可能になります。
👉 「特許=発明を守るための独占権」
許可・認可・特許の違いを図解的に整理
| 項目 | 許可 | 認可 | 特許 |
|---|---|---|---|
| 性質 | 規制解除 | 法的効力付与 | 権利付与 |
| 目的 | 公益・安全確保 | 行為の適法化 | 発明の保護 |
| ない場合 | 違法 | 無効 | 問題なし |
| 代表例 | 建設業 | 医療法人設立 | 発明 |
実務でよくある誤解
❌「特許があれば許可はいらない」
→ 誤り
特許と営業許可は全く別物です。
❌「届出=許可」
→ 誤り
届出は「事後報告」に近く、審査の有無が異なります。
❌「認可は簡単」
→ 誤り
認可は、実務上許可より厳しいケースも多いです。
事業者が注意すべきポイント
- 自分の事業に許可・認可が必要か必ず確認する
- 無許可営業は行政指導・罰則・営業停止のリスク
- 特許は事業戦略の一部として検討する
特に、業種ごとの判断は非常に複雑なため、専門家への相談が重要です。
まとめ|許可・認可・特許の違いを正しく理解しよう
- 許可:原則禁止行為を特別に認める
- 認可:当事者の行為を有効にする
- 特許:発明を守る権利
これらを混同すると、
「知らないうちに違法状態になっていた」
という事態にもなりかねません。
行政手続きでお困りの方へ
許可・認可申請は、要件確認・書類作成・行政対応まで一貫したサポートが重要です。
ご不明点があれば、専門家である行政書士にお気軽にご相談ください。
